つねに良い目的を見失わず努力を続ける限り、最後には必ず救われる
ゲーテ



正しい言葉は「武器」でもあり「防具」でもあります。
言葉は武器、と言われますが、ここでは「防具」となることを勉強していきましょう。
正しい言葉遣いはあなたを守る
正しい言葉遣いは、思わぬクレームを受けないために必要なスキルです。
「思わぬクレーム」というのは何かというと…
まず、以下のやりとりを見て考えてください。
このお客様のもともとの用件は、「定期注文を停止したはずなのに、
また製品が届いたがどういうことか」という問い合わせです。
しかし受電したオペレーターは、口先だけの軽い謝罪をしてしまったため、
お客様は「ご立腹」になってしまいました。



ところが、口先だけの適当な応対をしてしまったことで、
「思わぬクレーム」が発生してしまいました。
しかもこの時点で田中さんは、「定期注文の停止」について確認をしていません。
ということは、会社のミスかもしれませんが、お客様の思い違いの可能性もあるのです。
もしかしたら、クレームそのものも存在しなかったかもしれません。
相手にスキ(隙)を見せない・与えない
普段から、相手を思いやった応対をすることは、
相手にスキを見せないことになります。
別の言い方をすれば、言葉遣いと思いやりで、
相手に付け入るスキを与えない、ということです。
たとえば、あなたがコンビニで飴を買ったとします。
コンビニを出て、しばらく歩いてからその飴を食べようと包みを開ける。
飴を口に放り込んだ後、残るのは包み紙(袋)。
あなたはそのゴミを捨てたい。
コンビニまで戻るのは面倒。
ふと見ると、AとBという2棟のマンションが目に入りました。
そこにはそれぞれゴミ置き場があります。
Aのごみ置き場は、きちんと整理されていて清掃も行き届いています。
Bのごみ置き場は、指定日でもないのにゴミが放置されており、清掃もあまりされていません。
実際に捨てることはしないとしても、
「捨てちゃおうかな」と思わせるゴミ置き場はどちらでしょうか。
そもそも汚れているところにゴミを捨てることはあまり罪悪感を感じませんが、
きれいなところにゴミを捨てることは忍びなく感じるものです。
先の定期注文の例に話を戻すと、
普段から良い応対しか受けていないお客様の場合、
以下のようなことがあります。
実話です。すぐに調べたところ、会社の停止ミスだったので、丁重にお詫びしたところ、
お客様は「自分の言い方が悪かったから伝わらなかったのかもしれない、申し訳なかったわ!」
とおっしゃっていました。
もちろん、お客様の人柄もあるかもしれませんが、
普段から応対の大切さを意識しているオペレーターの力によるところも大きかったのでしょう。
普段から適当な応対をすることは、汚れたゴミ置き場と同じで、
相手にスキを与えることになってしまうのです。
夢と魔法の王国で、ポップコーンを落としてしまうと、
とんでもない罪悪感に襲われますよね。そういうことです。
キレイな場所にゴミを捨てることはできません。
すなわち
きちんとした応対をしていれば、思わぬクレームを受けることはなくなります。
つねに良い目的を見失わず努力を続ける限り、最後には必ず救われる
***
いかがでしたか。
「言葉遣い」ことの大切さ、ざっくりとご理解いただけたかと思います。
すでにできている方はこれまでどおりに。
初めての方はぜひ参考になさってください。
いつもひっそり読んでくださっている読者のみなさまに感謝いたします。
◆今日の研修◆
正しい言葉遣いは「防具」となる。
お客様にはスキ(隙)を見せない。
★具体的な「正しい言葉遣い」は、また別の機会にお話ししますね。