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ホスピタリティ精神を発揮しよう~その2~

キャサリン
本日のテーマは前回に続いて「ホスピタリティ精神を発揮しよう~その2~」です。
ダニー
前回は、「接客と接遇の違い」の話だったよね。今回はどんな内容?。
キャサリン
今回は「サービスとホスピタリティの違いについてのお話よ。ダニーはこのふたつ説明できる?。
ダニー
うーん。良くわからないなぁ。サービスって何かしてもらう感じだけど、ホスピタリティって言われると…
キャサリン
お客様応対をしていくうえで、一番大切なところだから、しっかり聞いてね!。
ダニー
はーい!

サービスとは何か

あなたは、とあるお店でパンツを買おうとしています。
気に入ったものがあったので、試着をすると、裾が少々長い。

ダニー
パンツ!いややわ~(〃ノωノ)。
キャサリン
ズボンです。下着のパンツは試着しません。(なんで関西弁?)。

試着室内には「裾上げ500円」という張り紙がありました。
あなたは店員に声をかけます。
「すみません、裾上げをお願いしたいんですが」
店員は
「かしこまりました。どのくらいにしますか」
ピンを片手にあなたに聞いてきます。あなたは考えて、
「このあたりでお願いします」
と自ら裾上げポイントを指さします。

ピンを刺した店員は、30分後にでき上がるとあなたに告げます。
あなたは製品代金と裾上げ代500円を支払い、一旦店を出ました。

「履いてみますか」
と、店員に言われたので、再度試着室に入りました。
「いかがですか」とカーテン越しに聞かれ、
「大丈夫です」とあなたは答えて、パンツを履き替え、試着室を出ました。
店員から製品を受け取って、
あなたは「ありがとうございました」と言い、
店員も「ありがとうございました」と言いました。

これが「サービス」ですね。

サービスというのは、対価を払って得るもの

サービスというと「無料」「タダ」というイメージがあるかもしれませんが、
実はそうではありません。


もともと「service(サービス)」と言う言葉は、
ラテン語の「servus」を語源としています。
このラテン語の「servus」は「奴隷」という意味があります。
現在の「サービス」という言葉は、
「相手のために尽くす<奉仕、勤務、接客>という意味」で使われ、
日本でいう「サービス」の多くはこの意味で使われています。
そしてサービスは主従関係がはっきりしているということも特徴の一つです。

最初にお話しした「パンツの裾上げ」もサービスです。
500円を払えば、大統領でもホームレスでも、金持ちでも貧乏人でも、
誰でも裾上げをしてもらえる権利があります。

裾上げの対価が500円だから。
そして、サービスをする側が尽力することは「裾上げをすること」であり、
それ以外はありません。
これがサービスです。

「ホスピタリティ」とは何か

では一方の「ホスピタリティ」とは何でしょうか。

さきほどのお店でのやりとりに戻りましょう。

ダニー
えっと、試着室に入って、張り紙を見るところくらいから?
キャサリン
そう、そこからRe:スタート!
あなたは店員に声をかけます。
「すみません、裾上げをお願いしたいんですが」
店員は
「かしこまりました。どのくらいにしますか」
ピンを片手にあなたに聞いてきます。
あなたは考えています。。すると店員は、笑顔でこう言いました。
「普段、どんな靴を履かれますか?」
あなたは、スニーカーが多いと答えます。すると店員は、
「でしたら、このあたりだと形がきれいに見えますよ。いかがですか」
提案をしてきてくれました
あなたは、納得をして裾上げポイントを指さしました。
ピンを刺した店員は、30分後にでき上がるとあなたに告げます。
あなたは製品代金と裾上げ代500円を支払い、一旦店を出ました。

30分後にパンツを取りに店へに行くと、
「履いてみますか」
と、店員に言われ、再度試着室に入りました。
「いかがですか」とカーテン越しに聞かれました。
「大丈夫です」と答えるあなたに店員は
「ちょっと拝見してよろしいでしょうか」と、
あなたの了承を得て、カーテンを開けます。
「すっごくお似合いですよ!今日履いていらっしゃるスニーカーにも
ピッタリのサイズ感ですね。」と、
自分のことのように、嬉しそうにあなたに言いました。

店員の態度に嬉しさを感じたあなたは笑顔で店を出ました。。
「ありがとうございました!」
店員もなによりあなたが嬉しそうにしている姿が嬉しかったのです。

あなたが嬉しそうにしている姿が嬉しかった
これがホスピタリティ。
お客様が喜んでいる姿を「嬉しい」と思うその心が「ホスピタリティ」なのです。

ホスピタリティの語源は、ラテン語のHospics(旅人の保護)。
それが、英語のHospital(病院)や、Hospice(ホスピス)などに発展したもの。

サービスと大きく異なる点は
「対価を求めているのではなく、相手に喜びを与えることに重きを置いている」
というところでしょう。

おもてなしの心が増えるとその心が「ブランド」になっていく

相手の喜びを、自分たちの喜びとすることによって、
相手にも伝わる。そしてその喜びが自分たちへと還元される。

話は戻りますが、
サービスは対価なので、誰が行っても同じことができなくてはいけません
対価は同じですから、人によって対応が違ってはいけないのです。
裾上げで言えば、作業をする人によって仕上がりが違うことは絶対にあってはなりません。

一方のホスピタリティは、心のこもったおもてなし。
そしておもてなしは、その人その人の感性によって異なるものです。

ダニー
ということは、対応する人の数だけ「おもてなし」は存在するんだね!でも感性ってひとつだけじゃないよね?
キャサリン
そう。良いところに気づいたわね、ダニー!

人は多くの感性を持っており、一人にひとつだけではありません。
ホスピタリティは、それぞれの感性を活かして行うことですので、
決してマニュアルを作ることができません。
マニュアルがある時点で、それは本物のホスピタリティではありませんよね。

ひとりの感性が多ければ多いほど、おもてなしの心が増え、
そのおもてなしがいつしかブランド*となっていくのです。

*ブランドは「他のものと区別するため」の概念です。

***

いかがでしたか。
「サービス」と「ホスピタリティ」の違い、ざっくりとご理解いただけたかと思います。
すでにできている方はこれまでどおりに。
初めての方はぜひ参考になさってください。
いつもひっそり読んでくださっている読者のみなさまに感謝いたします。

◆今日の研修◆
「サービス」の語源は、ラテン語の「servus(奴隷)」
「ホスピタリティ」の語源は、ラテン語のHospics(旅人の保護)
「ホスピタリティ」は、それぞれの感性で作られるもの

■次回予告■
「きく・聞く・聴く」について

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